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コート材を分離せずにリサイクルできるエアバッグ用コート布を開発

2010年10月6日

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当社は、リサイクル可能なエアバッグ用コート布を新たに開発しました。このコート布は、近年増加しているサ イドエアバッグなどに使用される基布で、これまで使用されてきたシリコーン樹脂ではなく、新たに開発したナイロン樹脂でコーティングしています。これによ り、基布とコート材を分離することなくリサイクルが可能になりました。

1.開発の背景

当社はこれまで、主に運転席や助手席用エアバッグの基布の製造・販売を手掛けてきましたが、近年は前面だけでなく、側面からの衝突に備えたサイドエ アバッグやカーテンエアバッグを搭載した車種も増えています。これら側面に使用されるエアバッグ用基布には、通気度の低いコート布が求められており、その 需要も増加しています。
しかし、これまでサイドエアバッグなどに使用されていたコート布のリサイクルは、技術的にもコスト的にも難しく、多くの場合、製造工程で発生する端材は、埋め立てなどで産業廃棄物として処理されていました。
当社はこうした市場のニーズに着目し、低コスト化とリサイクルが可能なコート布を開発しました。

2.開発品の特長

①基布とコート材を分離することなくリサイクルが可能

従来のコート布は、シリコーン樹脂によるコーティングが一般的でしたが、リサイクルが難しいだけでなく、リサイクルの際の基布とシリコーン樹脂の分離にかかるコストも問題となっていました。
今回当社が開発したコート布は、ナイロン66を原糸とする基布に、エアバッグ用に新たに開発したナイロン樹脂をコーティングしているため、基布とナイロン樹脂を分離することなく、リサイクルが可能になりました。

②従来の半分以下のコート量で低コスト化を実現

コート布の低コスト化に、樹脂のコーティング量を減らす方法がありますが、従来のシリコーン樹脂量を減らした場合、難燃性が低下するという問題がありました。
当社は、独自の紡糸技術と、運転席や助手席用エアバッグで培った基布製造技術に加え、新たに開発したナイロン樹脂を組み合わせることで、シリコーン樹脂の半分以下のコート量でも難燃性が低下せず、通気度においても従来のコート布と同等の性能を実現しました。

<従来のコート布との比較 拡大写真>

当社が開発したナイロン樹脂によるコート布
当社が開発したナイロン樹脂によるコート布

従来のシリコーン樹脂によるコート布
従来のシリコーン樹脂によるコート布

3.今後の予定

今回開発したコート布は、コート量を少なくすることで低コスト化を実現し、コート材を分離することなくリサイクルが可能なため、産業廃棄物としての 端材の処理費用の負担と環境への負荷を軽減させることができます。当社は、この新しいコート布が、持続可能な循環型社会の構築に貢献できると考えていま す。
当社は、これまで得意としてきた運転席や助手席用のエアバッグ基布に加えて、今回開発したサイドエアバッグなどで使用されるコート布で、さまざまな車種、部位での採用拡大を図ります。

 

(補足)

<コート布とノンコート布の違いについて>

エアバッグ用の基布には、基布に樹脂をコーティングし、通気度を低くすることでエアバッグの展開速度を早めたコート布と、コーティングをしないノン コート布があります。サイドエアバッグやカーテンエアバッグなどは、乗員との距離が近く、展開速度を早める必要があるため、通気度の低いコート布が採用さ れています。一方、運転席用や助手席用のエアバッグでは、乗車員との距離が比較的長いため、一般的にコート布よりも低コストのノンコート布が採用されてい ます。

以上

<本件に関するお問い合わせ先>

東洋紡績株式会社 広報室
TEL 06-6348-4210

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