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NEDOの炭素繊維強化複合材料開発プロジェクトに技術革新賞 ―世界最大級の複合材料展JEC ASIAの自動車部門で受賞―

2012年7月5日

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 当社が参画しているNEDO(独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)で実施中の複合材料開発プロジェクト※1の研究成果が、世界最大規模の複合材料展示会の主催団体であるJEC※2から、2012年6月26~28日にシンガポールで開催された展示会「JEC ASIA」で、「技術革新賞 2012(自動車部門)」を受賞致しました。
 本プロジェクトでは、量産車の車体軽量化を目指し、「炭素繊維」と「熱可塑性樹脂」※3を組み合わせた新規複合材料(CFRTP:Carbon Fiber Reinforced ThermoPlastics)※4に関する材料・成形加工・接合・リサイクル技術を開発しています。これらの先端技術が JECに高く評価され、今回の受賞に至りました。

1.背景

 世界のエネルギー消費量は自動車等の運輸部門の占める比率が高く、特にこの部門で使用される石油燃料消費が大きいため、エネルギーの使用効率化が重要な課題になっています。この解決方法としては、車体の軽量化を推し進めることが効果的で、その結果、燃料消費率の向上を図ることが可能となります。強度が高くて非常に軽いという特性を持った「炭素繊維」は世界をリードする我が国の国家戦略物質であり、これを複合材料として量産車に普及させていくことが目標達成のための重要な施策に位置付けられています。

【本プロジェクトの研究開発内容と効果】
【本プロジェクトの研究開発内容と効果】

2.今回の成果(受賞に至った経緯)

 現在の炭素繊維強化複合材料は、加工性に乏しく、生産サイクルタイムも長いので、使用用途が比較的少量である航空機や超高級車等の一部に限定されています。さらに、部材同士の接合や修復(リペア)・再利用(リサイクル)の課題も残されたままの状況です。今回、NEDOプロジェクトで開発した材料・成形方法は、これらの課題を解決することが可能で、量産車使用の絶対条件である高速成形・接合性・リペア性・リサイクル性をも考慮した技術であることが高く評価されたものです。

3.今後の予定

 開発した材料・加工方法について、材料の機械的強度以外で、部材ごとの要求性能に合った多様な材料特性や複雑形状への成形対応性が必要との指摘がされています。そのことから、今後は各開発ステージの連携を強化して、材料データベースや成形データベースの構築を図り、信頼性の向上や安全性を考慮した構造設計、評価方法の確立等を目指します。また、当社は、このプロジェクトで培った新規複合材料に関する技術を自動車部材用途のみならず、電気電子デバイス、医療・福祉機器などへ展開して、用途開発を進めていく予定です。

【参考:用語解説】

※1 「サステナブルハイパーコンポジット技術の開発」:プロジェクトリーダー東京大学 髙橋 淳教授のもと、東レ(株)、三菱レイヨン(株)、(株)タカギセイコー、当社が参画し、実施しているNEDOプロジェクト(2008-2012年度)。
本プロジェクトで新たに開発した「熱可塑性樹脂を用いた炭素繊維強化複合材料(CFRTP)」は、高強度・高剛性を達成しただけでなく、高速成形加工・高効率リサイクル性をも実現することから、量産車の軽量化へ大きく貢献することが期待されている。
※2 JEC(本部:パリ):Journals and Exhibitions on Composites。複合材料成形品の技術PRのために開催されている世界最大の複合材料技術展示会の主催団体。
※3 熱可塑性樹脂
熱可塑性樹脂は、使用時は固体で高温に加熱すると軟化し成型が可能で、冷却すると固化する樹脂材料。
※4 熱可塑性樹脂を用いた炭素繊維強化複合材料(CFRTP)
マトリックス材料として熱可塑性樹脂を用いて炭素繊維を固めた複合材料で、今回このプロジェクトで開発した。現時点では熱硬化性樹脂を用いて炭素繊維を固めた材料が主流になっている。
※5 一方向性中間基材
連続した炭素繊維を熱可塑性樹脂に一方向に配列させた材料で、極めて強度、剛性に優れる。
※6 等方性中間基材
カットされた炭素繊維を熱可塑性樹脂に均一・等方に分散させた材料で強度と成形性が両立する。

以上

<本件に関するお問い合わせ先>

東洋紡績株式会社 広報室
TEL 06-6348-4210

※掲載されている情報は、発表日現在のものです。
その後、内容が変更になっている場合がありますので、あらかじめご了承ください。

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