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損傷した神経を再生する新しい治療用医療機器「神経再生誘導チューブ」を開発、製品化へ

2012年9月6日

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 従来よりヘパリンコーティングをはじめ生体適合化技術を開発研究してきた当社は、このたび病気や事故などで損傷した神経の再生を促進させる、新しい治療用医療機器「神経再生誘導チューブ」を開発しました。薬事法に基づく臨床試験(治験)を行った結果、有効性が確認されたため、本年2月に厚生労働省へ製造販売承認申請を行い、現在審査中です。

1.開発の経緯

 一般に、病気や事故などで神経が損傷した場合、患者は「自家神経移植」や「神経縫合」などの外科治療(手術)を受けます。
 「自家神経移植」は、患者自身の健常な神経(例えば足の神経)を採取し、受傷部に移植する治療法ですが、健常な採取部に傷が残ったり採取部に痛みやしびれが現れるなど、患者に大きな負担がかかります。一方「神経縫合」は、切れた神経同士を直接縫合する治療法ですが、その際、張力がかかると治癒せず知覚異常や痛みが残ることがあります。その他、挫創などへの治療法としても適していません。
 また、受傷して救急病院へ運び込まれた患者の場合、切れた血管や骨をつなぐことが優先されるため、やむを得ず神経をつながないこともあります。
 これらの問題を解決するため、当社は、「神経再生誘導チューブ」を開発しました。

外観写真
外観写真

断面写真(拡大写真)
断面写真(拡大写真)

2.「神経再生誘導チューブ」の特長について

(1)「神経再生誘導チューブ」を断裂した神経の欠損部分(ギャップ)にはめ込み、固定することで中枢側より神経が「神経再生誘導チューブ」の内腔を伸長し、末梢側の神経とつながって機能が回復します。また「神経再生誘導チューブ」自体も、ポリグリコール酸(PGA)などの生体内吸収性材料で構成されていますので、約3カ月で分解して吸収され消失します。

(2)「神経再生誘導チューブ」は、新たに開発された医療用コラーゲン(「NMPコラーゲンPS」日本ハム㈱社製)を使用しています。このコラーゲンをチューブ内腔に充填しているため、これを足場として、チューブ外側からも栄養血管を誘導するなど、神経が伸長、再生しやすい構造になっています。

「神経再生誘導チューブ」による治療過程(模式図)
「神経再生誘導チューブ」による治療過程(模式図)

3.「神経再生誘導チューブ」を使用するメリット

(1)現行の治療法である「自家神経移植」や「神経縫合」と同等かそれ以上の治療効果(知覚の回復など)が期待されます。

(2)自家神経移植のように、患者の健常な部位の神経を採取する必要がないため、新たに傷つけることがなく、その分、施術時間も短縮されるため患者の負担は大幅に軽減します。

(3)特別な手術設備(たとえば顕微鏡手術の設備など)が必要ないので、いわゆる一次救急病院でも使用することが可能となり、患者の術後早期のQOL(Quality of Life)回復、社会復帰に貢献します。

4.臨床試験(治験)結果

 手、指の神経損傷に対して、薬事法に基づく臨床試験(治験)を行った結果、84.2%の有効性(知覚回復効果)が認められました。また、神経欠損部の長さ(欠損長;ギャップ)が20mmを超える症例でも、有効性が確認されました。
 本年2月に、厚生労働省へ新しい医療機器として製造販売承認申請を行い、現在審査中です。

5.今後の予定

 2013年春に製造販売承認を取得するとともに販売を開始する予定です。
 また、2015年には売上高50億円を目指します。

以上

<本件に関するお問い合わせ先>

東洋紡績株式会社 広報室
TEL 06-6348-4210

※掲載されている情報は、発表日現在のものです。
その後、内容が変更になっている場合がありますので、あらかじめご了承ください。

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