バイロアミドの取り扱いについて

成形条件Molding condition
ペレット乾燥
図10.各乾燥温度とバイロアミド® 水分率の関係

各乾燥温度とバイロアミドの水分率の関係

吸湿ペレット: 120°Cで4~6時間の乾燥をお奨めします。
開封直後:特に予備乾燥は必要ありません。

※なお、過度の乾燥はナイロンの特性上、ペレットの変色を引き起こす場合がありますので、 長時間の乾燥は避けるようお願いします。
各種条件
各種条件
滞留時間
シリンダー内に長時間滞留させると、バイロアミド?は熱劣化し、力学物性の低下や 外観不良、流動不良、変色などの現象を引き起こします。樹脂を10分以上滞留させ た場合には、シリンダー内の樹脂をパージした後、成形を再開してください。
推奨設定温度
成形機の設定温度は下記の推奨設定温度を参考に設定してください。なお、設定 温度の上限は345°Cです。それ以上の温度に設定した場合、樹脂の熱分解により発 泡等の現象が起こる可能性があります。難燃グレードでは難燃剤の熱分解が懸念さ れるため、設定温度を可能な限り低くすることを考慮してください。

金型温度

バイロアミド®は上記の推奨金型温度で十分に成形可能ですが、成形品の寸法やソ リ、外観、成形サイクルを考慮して成形品形状に合った設定温度を検討してくださ い。特に外観を必要とする場合には、130~150°Cに設定することをお奨めします。
パージ
一般的な高密度ポリエチレンおよびポリスチレンでパージ可能です。
樹脂の保管゙
図11.バイロアミド® の吸水率(23°C30%RH)

バイロアミドの吸水率

バイロアミド®は、低吸水性のポリアミドですが、空気中に長時間放置した場合、他の ポリアミドと同じく吸水してしまいます。吸水した状態で成形すると、発泡や鼻垂れ、 外観不良、力学物性低下を招きます。バイロアミド?使用後には、長時間大気中に放 置せず、外気を遮断した状態にして保管してください。
成形不良の原因と対策Trouble shooting
不良 原因 対策
ヒケ 成型温度が高い 成型温度を下げる
金型温度が高い/低い 金型温度を適切にする
射出保圧が低い 射出保圧を上げる
保圧時間が短い 保圧時間を長くする
冷却時間が短い 冷却時間を長くする
クッションが無い クッションを5mm程度とる
ソリ・変形 射出条件が不適切 射出圧力・速度を適正にする
保圧時間が短い 保圧時間を長くする
冷却時間が短い 冷却時間を長くする
金型温度が不均一 金型温度を均一にする
バリ 樹脂温度が高い 成型温度を下げる
射出速度が速い 射出速度を下げる
射出保圧が高い 射出保圧を下げる
型締圧力が低い 型締圧力を上げる
樹脂の充填量が多い クッションを5mm程度とる
焼け 樹脂温度が高い 成型温度を下げる
射出速度が速い 射出速度を下げる
エアを巻き込んでいる スクリュー回転数を下げる
スクリュー背圧を上げる
滞留時間が長い 成型サイクルを短くする
成型機サイズを適正にする
ウェルド 樹脂温度が低い 成型温度を上げる
射出圧力が低い 射出圧力を上げる
射出速度が遅い 射出速度を上げる
金型温度が低い 金型温度を上げる
光沢 樹脂温度が低い 成型温度を上げる
金型温度が低い 金型温度を上げる
射出速度が遅い 射出速度を上げる
射出保圧が低い 射出保圧を上げる
樹脂の充填量が少ない クッションを5mm程度とる
突出不良 成型サイクルが短い 成型サイクルを長くする
金型温度が高い 金型温度を下げる
射出圧力が高い 射出圧力を下げる
射出保圧が高い 射出保圧を下げる
安 全Safety
成形作業
  • パージした樹脂が多量のガス、水蒸気を含む場合、樹脂の乾燥が不十分な 可能性があります。樹脂の再乾燥をお奨めします。
  • シリンダー内で樹脂を長時間滞留させた場合、熱分解による樹脂の低粘度 化、変質が予想されます。滞留樹脂を新しい樹脂で十分置換した後、成形 作業を開始してください。
  • 成形作業の途中で、バイロアミド®から他樹脂へ切り替える際は、ポリエチレ ンまたはポリプロピレンで十分に置換した後、樹脂の切替を行ってください。 なお、置換作業時は局所換気または全体換気を行うことをお奨めします。
  • 成形作業中は、ノズル付近に手や顔を近付けないでください。不意の樹脂 飛散などで火傷する可能性があります。
  • 成形作業時には少量のガスや微粉末が発生する可能性があります。適切 な換気を行う様、ご留意ください。
保護具
溶融樹脂は高温になりますので、目や皮膚を保護するため、保護衣、安全メガネ、手袋などの適切な保護具の着用をお願いします。
緊急対応
溶融樹脂が皮膚に付着した場合、冷水または氷袋で部位をすぐに冷やし、医師の診断を受けてください。診断前に皮膚から樹脂を剥さないようにご注意ください。
その他
  • 溶融樹脂が電線やホースなどに触れないようにご注意ください。
  • 溶融樹脂は高温であり、大きな塊になると発火の恐れがあります。塊を小さくし、十分 に放熱した上で廃棄してください。
  • 床上にこぼれたペレットは転倒を招く危険がありますので、直ちに清掃をしてください。