バイロアミドの特性

高強度High strength
図2.各樹脂(強化材30%)の曲げ強度温度依存
Figure.2 Temperature dependence of flexural strengt(h GF30%)
高強度
バイロアミド®は低温から高温まで幅広い温度域で、高い強度を発揮します。図2に 強化材30%グレードの曲げ強度の温度依存性を示します。PA66に対して、高温域 でも高い物性を保持することがわかります。
短期耐熱性Heat resistanc(short term)
図3.各樹脂(GF30%強化)の荷重たわみ温度(1.8MPa)
Figure.3 Heat distortion temperatur(e GF30%,1.8MPa)
短期耐熱性
バイロアミド®は高い融点(315°C)、高い荷重たわみ温度(290°C、1.8MPa)を持ち、 短期耐熱性に非常に優れた樹脂です。図3に各樹脂の荷重たわみ温度の比較を示 します。PA66やPBTといった従来の樹脂と比較すると格段の差があり、この特性を活 かして、表面実装プロセスを含めた幅広い用途への展開が可能です。
長期耐熱性Heat resistanc(long term)
図4.各樹脂(GF30%強化)の160°Cでの長期耐熱性
Figure.4 Heat agein(g GF30%,160°C)
長期耐熱性
バイロアミド®は高温環境下においてもその高い剛性を長時間保持する、長期耐熱 性にも優れた樹脂です。図4に160°Cの温度環境下での曲げ強度の挙動を示しま す。PA66やPPSなどの他樹脂に比べて、高い物性を保持することがわかります。
高流動性High flow
図5.各樹脂(GF30%強化)のM(I荷重2,160g)
Figure.5 Melt index of VYLOAMIDE® and several polymers.
高流動性
バイロアミド®は、東洋紡の重合技術、コンパウンド技術により、高い流動性を示しま す。図5に流動性の指標として、各樹脂のメルトインデックス(MI:荷重2,160g)を示 します。バイロアミド®はPA66やPBTと比較して、非常に高い流動性を示すことがわ かります。これにより、各種コネクタやLEDリフレクターなど、種々の微細成形品への 使用が可能となっています。
低吸水性Low water absorption
図6.各樹脂(GF30%強化)の吸水物性(95%RH)
Figure.6 Flexural strength under 95%RH condition
幅広い薬品への耐性
図7.各種PPAブリスター試験結果
Figure.7 Appearance after reflow process
ポリアミドは実使用環境下において、大気中の水分を吸水・吸湿する性質があり、その結果物性が低下するなどの現象が起こります。したがって、材料選定の際には、吸水時の物性が重要視されます。バイロアミド®は樹脂骨格内に長鎖成分を組み込んでいるため、ポリアミド樹脂中でトップクラスの低吸水性を示します。
図6は95%RH環境下での曲げ強度ですが、PA66と比較して吸水後の物性低下が極めて小さいことがわかります。また、低吸水性により、表面実装プロセスでの耐ブリスター性にも非常に優れた樹脂になっています。図7には、ブリスター試験後の比較を示します。他PPAでは多数のブリスターが発生しているのに対して、バイロアミド®ではブリスターは発生していません。
幅広い薬品への耐性Chemical resistance
図8.バイロアミド®の耐塩化カルシウム性(自社法・10サイクル後の表面)
Figure.8 Surface condition of VYLOAMIDE and PA66 after CaCl2 test
低吸水性
バイロアミド®は酸やアルカリ、油類など種々の薬品に対して高い耐性を示します。特に塩化カルシウムに対する耐性は優れており、PA66と比較して極めて良好です。図8に耐塩化カルシウム試験後の樹脂表面の状態を示します。PA66では多数のクラックが発生するのに対し、バイロアミド®ではクラックは発生していません。
バイオマスBiomass
図9.トウゴマ(バイロアミド原料)
Figure.9 Castor oil plant
バイオマス
バイロアミド®は非可食性の植物由来原料を使用しており、従来の樹脂に比べて環境への負荷が小さい樹脂です。バイオマス比率としては、非強化樹脂で約30%です。