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活動レポート

'22出張授業レポート
サステナブルな社会実現のため、未来を担う子供たちに伝えたいこととは


はじめに

昨今では環境問題が大きく取り上げられ、省エネ・省資源など資源の有効利用や消費材の3R(Reduce、Reuse、Recycle)について、さまざまな取り組みが行なわれています。
当社も社会の一員として、SDGsの推進をはじめ、環境対応商品の開発や原材料のリサイクルなどに取り組むとともに、プラスチック業界の地位向上のため社会貢献にも努めております。
当パッケージング事業総括部では「快適で豊かな毎日のために」「さまざまなご要望に応えるために」「無限の可能性のために」「環境への取組み 未来のために」といったコンセプトのもと、日々開発や事業活動を行なっています。

そのような環境下で、ポプラ社の子会社である株式会社談広告が企画する「キャリアパスポートデー」に参加することで、小学生に出張授業を行なう機会がありました。当社の概要を説明するとともに、プラスチックに興味を持ってもらうため、以下3つのコンテンツについてワークショップを含めた授業を行ないました。
「会社概要とSDGsなど環境対応への取り組み」
「セーブフードのためのフィルムの機能」
「実際の商品を例に挙げ、その包装構成と役割」

キャリアパスポートデーとは

文部科学省は、学校の特色や地域の実情を踏まえつつ、子どもたちの発達の段階にふさわしい「キャリア教育」をそれぞれの学校で推進・充実させるよう推進しています。
これを受け、学校側は身の回りのものが誰かの仕事につながっていることや実際の現場の話しを聞くことで、子どもたちに仕事に対して興味を持ってもらい、将来の気付きの場になるような授業を求めています。
これをカタチにしたのが「キャリアパスポートデー」です。
モノづくりやワークショップなど、体験をメインとした60分授業を行ないました。

取り組みの目的

今や小学校でもSDGsや3Rなど、環境のことを考えた学習が始まっています。
われわれプラスチック製品を取り扱う事業者としては、みんなの生活を支えるフィルムの機能と重要性を知ってもらいたいと考え、「プラスチックフィルムの役割と環境対応」というテーマを設定し、キャリアパスポートデーに参加しました。

授業を行なった小学校2校の紹介

・帝京大学小学校(東京都多摩市)
2022年9月14日、小学2年生24名を対象に出張
授業を行ないました。
学校のモットー
自ら問題意識を持ち、考え、判断し、行動し、その結果に責任を持つ「自分流」を育てる。
帝京大学グループの建学の精神に則り、「知・情・意・体」のバランスのとれた児童を育成する。

・港区立笄小学校(東京都港区)
2022年10月13日、小学3年生31名を対象に出張授業を行ないました。
学校のモットー
子どもたちの「出来る力」「極められる力」を伸ばすため、出前授業を活用し、社会や職業にかかわるさまざまな現場を体験してもらい、働くことや夢を持つ大切さの発見の場とする。

授業内容

・会社概要:設立、規模、世界中にある工場や営業所、身近にある取り扱い製品の紹介
・環境対応:SDGsや環境対応商品など、当社が取り組む環境活動を紹介
・プラスチックの役割:素材の種類とその具体的な働きについて説明

・ワークショップ①:「お菓子の包装はどうなっている?」
スナック商品のパッケージは多層構成になっており、一部、手で剥離することができます。自分で剥離させることにより、「パッケージは1枚ではない」「それぞれが何らかの役割を持っている」ことを理解してもらうことを目的としました。
実際にスナック商品の袋を用意し、短冊に切ったものを渡し、剥離方法を図解も含めて説明を行ないました。
剥離できたフィルムそれぞれにどんな働きがあるかを説明し、この働きにより、みんながおいしく食べることができると伝えました。

・ワークショップ②:「くらべてみよう、ニオイもれてる?」
多層ではなく、単層でも素材により働きの違いがあることを確認してもらうことを目的としました。
ポリエチレンとポリエステルの2種類の素材でできた袋を用意し、それぞれその中に芳香剤を入れて口を封じ、外にニオイがもれていないかの確認をしてもらいました。
ニオイを通しやすいものとそうでないものがあり、この機能により、売り場ではニオイもれを防ぐことができていると伝えました。

まとめとして、「環境で問題になることが多いプラスチックですが、さまざまな種類があり、それぞれの働きを持っています。その働きにより、みんなの生活を支えています。
上手に集めれば資源になるので、ポイ捨てせずに、分別して集めてリサイクルしましょう!」と締めくくりました。

結果

少し難しい作業ではありましたが、何とかみんなに体験してもらうことができました。
「楽しかった」「スナックの袋が何重にもなっていることがわかった」「プラスチックは生活に必要だと思った」「プラスチックに興味を持てた」など、多くの前向きな感想や意見がありました。
また、「他のスナックは何枚でできているの?」「銀色のフィルムは何?」といった質問もあり、かなり興味は持ってもらえました。
先生や保護者の見学もあり、「実際の商品でワークショップをしてもらえたのは、子どもたちにもわかりやすくてよかった」といった講評もいただきました。
当初の目的であった「フィルムの機能と重要性」については、低学年であったせいもあり、全員に理解してもらえませんでしたが、多くの子供たちがプラスチックに興味を持ったことは、「フィルムの機能と重要性」を理解してもらうための第一歩だったのではないかと感じています。

(帝京大学小学校のアンケート)

お菓子の袋のフイルムは匂いや湿気がもれなくて強くて長持ちすることを初めて知った。
めくれなくて大変だった。
お菓子の袋は簡単に出来ていると思っていた。
そうではなく何枚も重なっていた。
ポテトチップス フイルム5枚
ハッピーターン フイルム2枚
2枚でも匂いが出ないのが不思議でした。

(笄小学校のアンケート)

東洋紡は3Rを心がけていることが分かった!
『プラスチック』と聞くと環境問題等 悪い思いがした。
今回のおかげでプラスチックは生活に必要な物だと思った。

将来環境問題を解決できる取組に参加したい。
お菓子の袋の秘密が知れて良かった!

将来の夢はダンサーかダンスの先生。

今日の学習でやってみたいと思ったことはTOYOBOで働いてみたい!
いろいろ知れて十分。でもSDGsことをもっと知りたい。
東洋紡は世界や日本のために、いろいろ考えてすごいなと思った。

私も世界に役立つ仕事をしたいです!

今後

環境問題になることの多いプラスチックですが、その重要性や価値については、老若男女問わずより多くの方に知ってもらい、資源を有効活用することでプラスチック業界の地位向上にもつながると考えています。
これからも包装業界や環境対応の変化を見極めながら、そのシーンや要望に合った素材や機能を提案・紹介し、またホームページやメルマガで活動を紹介することにより、社会貢献も含めた環境対応の取り組みを続けていきます!