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製品紹介

高温処理でもバリア性能が劣化しにくく、屈曲に強いレトルト対応バリアフィルムとは?


高温レトルト耐性に優れた透明蒸着フィルムVE707
~140℃でも性能低下が少ない!?レトルト対応のバリアフィルムとは?~

市場拡大が続くレトルト食品市場

レトルト処理とは、食品を密封した状態で高温・高圧により加熱殺菌をする方法です。
加工食品市場全体は年々拡大しており、その中でもインスタント・レトルト食品分野は特に好調で、内食志向や備蓄需要の高まりを背景に、成長を続けています。
また利便性・保存性・環境対応の観点から世界的にも注目されており、今後もさらなる成長が期待される分野です。

レトルト処理のメリット・デメリット

レトルト処理には、安全性が高く長期保存が可能なことなどさまざまなメリットがあります。一方で、高温で加熱処理を行うため、栄養成分や風味への影響を与えてしまうというデメリットも存在します。
これらの影響を抑えるためには、高温処理を短時間で行うことが有効ですが、その際には包装材の耐久性が課題となります。またレトルト用の包装材には、長期保存性を確保するためにバリア材の一種であるアルミ箔が多く使用されていますが、環境意識の高まりや電子レンジ対応化など利便性向上のニーズを背景に、脱アルミ化の動きが進んでおり、透明なバリア材の需要が高まっています。

高温レトルト処理や屈曲に強いエコシアール®VE707

当社の「エコシアール®」はシリカとアルミナを同時に二元蒸着させた世界唯一の無機二元透明蒸着フィルムです。そのラインアップの一つでレトルト対応タイプ「VE707」は、耐湿熱性及び耐屈曲性に優れた高性能なバリア材です。高温・長時間のレトルト処理といった過酷な殺菌条件下でも性能の低下が抑えられ、真空脱気包装においてもピンホールによるバリア性の劣化を防ぐことができます。
「VE707」の高温レトルト前後のバリア性の変化を以下に示しますが、140℃の高温域においてもバリア性能を維持していることが確認できます。


また屈曲への耐性を「見える化」するために、木球を詰めたパウチに真空包装とレトルト処理を施し、酸素に触れると色が変わるメチレンブルー液を封入して、酸素透過性の確認を行いました。その結果、「VE707」は酸素透過量が最も少なく、優れたバリア性能を示しました。

このように、「VE707」は過酷な使用条件にも高い耐性を備えており、乾物用途から、ボイル殺菌や高温レトルト殺菌用途まで、幅広くご使用いただけるバリアフィルムです。
さらに、機械部品の真空包装など、産業用途への展開も可能性を秘めております。是非、導入をご検討いただけますと幸いです!

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