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食品製造業Z社 商品企画部

介護食品の開発企画!ところが、レトルトパッケージに思わぬ不満が…

泣別れ状態にならず、まっすぐ一直線に切れるフィルム材?その独自技術とは

介護用食品のニーズが拡大、多様化する中、食品製造業のZ社でも得意の野菜を使った栄養価の高い介護食品の販売を手掛けることになった。早速、介護施設を回り、現場の声を集めることにした。

課題

介護関係者にも人気のレトルト食品。しかし思わぬ不満点がぞくぞく露呈して…

商品企画部のN氏は介護従事者から得られた意見を、早急にまとめることにしました。

その時の様子をN氏は次のように語ります。
「介護従事者の声としては、小分けにされたレトルト食品に人気がありました。例えば、食事制限がある要介護者向けや、噛む力、飲み込む力などに合わせてラインアップされたレトルト食品です。様々な品目が販売されているため、毎日の献立に悩まなくて済むという点も人気でした」

また、介護従事者も高齢化が進んでいるため、料理にかける時間などの労力が少なくて済むなど、N氏たちは多くのヒントを得ることができたのです。

一方、これらレトルト食品については不満の声も多く聞かれました。

「レトルト食品の袋がきれいに切れず、内容物がこぼれてしまったり、湯煎された内容物が手や足にかかって、やけどを負ってしまったという体験です。こういった事態は、毎日忙しい介護従事者にとってわずらわしい以外の何ものでもありません」(N氏)

こうした事態を回避するために、開封作業にハサミを使用している施設もあります。しかし、例えば家庭での介護環境では介護者が一人で食事の準備をするという状況もあり、安全性の観点からハサミは近くに置いておきたくないという意見もありました。

こうした意見を参考に、レトルト食品の種類を充実させることはもちろんのこと、介護従事者がおかれている環境を鑑み、使用しやすい設計の包装材についても併せて検討を始めることにしました。

課題のポイント

  • レトルト食品の袋がきれいに切れず、内容物をこぼしたり、こぼれた内容物でやけどを負ったりと、わずらわしさも多かった

  • レトルトの袋を切るためにハサミを使っている施設もあったが、安全性の観点から置きたくないという意見が多く聞かれた

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