製造プロセス⽤途
様々な性状の⼯程液で確実なウイルス除去を実現
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- ⼗分なろ過量を確保
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独⾃の膜構造により、夾雑物の⽬詰まりによる処理量低下を抑制し、⼗分なろ過量を確保します。
- ⾼いタンパク質回収率
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素材の親⽔化によりタンパク吸着を抑制し、他素材と同様の⾼回収が可能です。
- ⼯程処理時間の短縮に寄与
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効率的なろ過とタンパク吸着抑制効果により、⼯程処理時間の短縮に寄与します。
精密な孔径制御による独⾃の膜構造
・精密な孔径制御により、ウイルスの捕捉と有⽤成分の透過を両⽴
・内側から外側にかけ孔径の異なる傾斜構造を構築し、⽬詰まりを抑制

独⾃の膜構造により⾼いろ過容量を実現
IVIGを含む試験液をデッドエンドろ過した際のろ過時間に対する積算処理液量を⽰しています。⼀般的にろ過を⾏うと、夾雑物の⽬詰まりにより時間経過とともに処理量が低下します。
東洋紡ウイルス除去膜は、独⾃の膜構造により⼗分なろ過量を確保しています。ろ過20minの時点では、天然⾼分⼦中空⽷膜、合成⾼分⼦平膜いずれをも超える処理液量を得ることができます。
ろ過時間120minの時点でも、合成⾼分⼦平膜を凌駕する処理液量を得ることができます。

IVIGを含む試験液をデッドエンドろ過した際のタンパク質回収率を⽰しています。東洋紡ウイルス除去膜は、素材の親⽔化により、タンパク質が表⾯に吸着されず、他素材と同様の⾼い回収率を⽰しています。効率的なろ過、かつ⼗分な有⽤成分の回収率から、医薬品の⽣産性向上やフィルター交換頻度の低減に寄与します。

ウイルス捕捉に関するテクニカルデータ
① 処理圧⼒を上げたときのPP7除去能
⾼い圧⼒負荷の条件下でも⼗分に除去性能を保持しています。

② pHを下げたときのPP7除去性能
低いpHの試験液でも⼗分に除去性能を保持しています。

③ IVIGのタンパク質濃度を上げたときのPP7除去性能
⾼いタンパク質濃度の試験液でも⼗分に除去性能を保持しています。

①〜③は、PP7とIVIGを含む試験液をデッドエンドろ過した際のPP7除去性能を様々な条件下で試験した結果です。

IVIG : Intravenous Immunoglobulin 静脈注射⽤免疫グロブリン、
PP7 : PP7バクテリオファージ細菌を宿主とするウイルスでパルボウイルスのモデルとされている
*東洋紡ウイルス除去膜タイプA・天然⾼分⼦中空⽷膜・合成⾼分⼦平幕が重なっています。
製品全体の特徴
軽量で取り扱いやすいDryタイプの中空⽷膜です。中空⽷膜束の仕様はお客さまのご要望に合わせて調整することができます。

導入事例:ワイン製造用中空糸ろ過膜
当社は、ワイン製造用中空糸ろ過膜を開発するなど、食品分野への用途拡大を行っています。
従来のワイン製造では、珪藻土を用いるろ過が行われてきましたが、最近では膜を用いた「クロスフローろ過法」が注目されています。当社の中空糸ろ過膜は、高い処理速度と耐久性を実現しており、欧州の大手プロセスメーカーとの共同作業やワイナリーでのフィールドテストを経て、欧州、南米など多数のワイナリーで採用されています。