社会貢献

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マネジメントアプローチ

考え方・方針

東洋紡グループは、「東洋紡グループ企業行動憲章」において「私たちは、よき企業市民として積極的に社会に参画し、その発展に貢献します。」と宣言しています。よき企業市民として果たすべき責任を果たし、未来へ投資することは企業理念『順理則裕』の実践の一つであると考えています。
社会の一員としてよりよい社会を築き支えるため、科学技術振興、環境保全、地域社会とのコミュニケーションを推進し、そこで得られたものを企業活動に生かします。

当社グループの考え方や事業について知っていただくため、ウェブサイトなどを通じ、情報を発信していきます。

関連する方針:

体制

上記の方針に基づき、各事業所で操業地域とのコミュニケーションを図っています。

取り組み

次世代育成

将来にわたり私たちの社会が発展していくためには、未来を担う人材を育てることが重要です。そのため、当社グループは公益財団法人 東洋紡バイオテクノロジー研究財団を通じた研究助成などの科学技術振興に取り組んでいます。また、学生の皆さまに職場体験を通じて働くことのイメージを持っていただけるようインターンシップを実施しています。

科学技術振興

東洋紡グループは、財団を通じて若手研究者を支援することで科学技術の発展に貢献しています。また、産学官の連携を通じて技術・産業・社会の発展に貢献しています。

若手研究者を支援し、バイオテクノロジー分野の発展に貢献する財団

将来にわたってわが国が経済社会的に発展していくためには、高度な科学技術を発展させていくことが重要です。当社は、まだ日本でバイオテクノロジーなどのライフサイエンスが新しい分野だった時代から、いち早くこの分野に着目してきました。バイオテクノロジー分野の学際的な調査研究を促進し、その成果によって社会に貢献するため、当社が創立百周年を迎えた1982年5月に「財団法人 東洋紡百周年記念バイオテクノロジー研究財団(現公益財団法人 東洋紡バイオテクノロジー研究財団、以下本財団)」を設立し、以来、研究会やシンポジウムの開催、研究助成を行ってきました。設立当初より現在に至るまで、この分野の第一線で活躍されている先生方が本財団の趣旨に賛同してくださり、理事・評議員を務めていただいています。近年は、バイオテクノロジー分野が財団設立時に比べて成長したこともあり、未来を担う若手研究者への支援として、留学生への研究助成に活動を集中しています。

本財団の研究助成の特長の一つは、研究費の用途に制限を設けていないことです。これは、初めて海外へ飛び立つ若手研究者を総合的にサポートしたいという思いからです。助成を受けた方からの報告では、皆さんいきいきと研究生活を送っている様子がわかります。
2022年度は、若手研究者6人に対し、長期研究助成金として総額3,300万円の支給を決定し、2023年2月13日に贈呈式を行いました。長期研究助成に関しては、本年度を含めて累計で220人にのぼります。受贈者はバイオテクノロジーの研究分野や教育の第一線で活躍されており、次世代の育成に貢献したいと本財団の理事・評議員を務めてくださる方もいらっしゃいます。

2022年度長期研究助成受贈者の皆さまと財団関係者

2022年度長期研究助成受贈者の皆さまと財団関係者

第58回リバネス研究費 「東洋紡 高分子科学賞」を選定

2023年2月22日、総合研究所で「東洋紡高分子科学賞」の授与式が開催されました。

同賞は、㈱リバネス※1が運営する「リバネス研究費」の仕組みを利用し、当社グループの求める研究分野、人材を支援する、公募型研究奨励金制度として2021年度に立ち上げたもので、本年度で2回目となります※2

昨今の競争的研究資金で求められがちな「応用開発」だけではなく、「地道な材料研究を熱く進める人と、世界を変えていきたい」という思いをもとに、本年度も引き続き、対象分野を「高分子材料の基礎的、汎用的な研究」と設定しました。本年度は、昨年度の30件を超え、40件以上の応募があり、その中より「東洋紡 高分子賞」2件、「奨励賞」1件を選定しました。

今回受賞の3人を総合研究所講義室にお招きし、総合研究所内の多くのメンバーが集まる中、賞状、盾の授与を行うとともに、受賞テーマのプレゼンテーション、質疑応答を行っていただきました。さらに、研究所見学や懇親会を行い、交流を深めました。

受賞者の皆さまと当社関係者

受賞者の皆さまと当社関係者

「滋賀発成長産業発掘・育成コンソーシアム」を通じた、研究開発型創業支援プログラム「滋賀テックプランター」・次世代育成事業「滋賀ジュニアリサーチグラント」などの支援

「滋賀発成長産業発掘・育成コンソーシアム(以下、同コンソーシアム)」は、滋賀県の強みを生かした産業が次々に生まれ、成長していく仕組みをつくり、県内の産業振興と地域の活性化を目指す産学官連携の組織です。滋賀県に総合研究所と大津医薬工場を置く当社は、同コンソーシアムの趣旨に賛同し、次世代技術やその研究者・技術者・起業家を育成する研究開発型創業支援プログラム「滋賀テックプランター」およびそのビジネスプランコンテストである「滋賀テックプラングランプリ」のパートナー企業を第1回より務めています。また、同コンソーシアムが次世代の産業創出のリーダーたる人材の育成を目指し、県内の中高生の研究活動を支援する「滋賀ジュニアリサーチグラント」においては第1回よりパートナー企業を務めています。

「第8回滋賀テックプラングランプリ」 東洋紡賞に「CO2吸脱着プラスチック“DACプラ”の開発」

2023年7月29日、8回目を迎える「滋賀テックプランター」の「第8回滋賀テックプラングランプリ」が、大津プリンスホテル(滋賀県大津市)で開催されました。

今回は、㈱ベホマルの「CO2吸脱着プラスチック“DAC プラ”の開発」に東洋紡賞を授与しました。バイオマス由来のCO2吸脱着材料をプラスチックに練り込み、食器や室内装飾品に使用することで、大気中のCO2を吸収していきます。吸収したCO2は洗浄・乾燥時に放出し、回収したCO2をプランター植物の成長促進などに使用するなどのアイデアが提示されました。

CO2削減は当社としても大きな課題であること、バイオマス材料とプラスチック成型加工技術の融合をベースとした社会課題に対するソリューション提案が当社のポリシーとも整合していることなどを評価し、東洋紡賞を授与しました。

  • DAC (Direct Air Capturing):大気中のCO2を直接回収し、CO2濃度を下げる技術。すでに大規模な実証設備が世界各国で稼働を始めている。

参加者の皆さん

参加者の皆さん

東洋紡賞を授与

東洋紡賞を授与

「第5回滋賀ジュニアリサーチグラント 成果発表会」を開催

2023年2月11日、滋賀発成長産業発掘・育成コンソーシアム主催の「第5回滋賀ジュニアリサーチグラント 成果発表会」が滋賀県大津市のコラボしが21にて開催され、当社コーポレート研究所からも審査員として参加しました。

コロナ禍で研究の中断もありましたが、各校とも先輩たちの活動も踏まえながら、新しい「なぜ」を求め続け、丁寧な研究でわくわくさせてくれる発表でした。ポスターセッションも開催され、中高生によるポスター前での議論もとてもすばらしいものでした。

この中で、東洋紡賞を守山市立守山中学校の「琵琶湖の水草の肥料としての有効性を水耕栽培を用いて証明する」に授与しました。

受賞者の皆さまと当社関係者

受賞者の皆さまと当社関係者

インターンシップの実施

当社では、学生の皆さまに職場体験を通じて、仕事や企業、社会への理解を深めていただけるようインターンシップを実施しています。
事務系職種を対象とした1日型のコースは、営業職体験ワークや当社従業員との座談会などを通じて、働くイメージを持つことができるプログラムになっています。また、技術系職種を対象とした3~4日型のコースでは、事業所や研究所にて、技術系従業員との交流や生産設備の設計業務・研究開発業務などを体験いただいています。

地域社会への貢献

東洋紡グループは、素材メーカーとして地域の皆さまに安心して過ごしていただくためのさまざまな情報の提供、地域の皆さまへの教育・啓発活動を行うとともに、よき企業市民として地域社会とともに発展していく、元気な街づくりを応援する活動に取り組みます。

そのため、当社全事業所では地域の活性化に貢献するために文化行事に積極的に参加したり、地域の皆さまや従業員のご家族に当社グループを知っていただくために見学会などを開催しています。また、各事業所では操業地域の活性化のため現地人材の雇用を推進しています。

小学生に楽しく学んでもらう出張授業を実施
(東洋紡 パッケージング事業総括部)

2023年9月13日、東京都の帝京大学小学校で今年も出張授業を実施しました。テーマは「プラスチックフィルムのはたらき」です。

小学1年生23人に、当社の事業紹介とともにプラスチックフィルムの種類や特長、特にプラスチックフィルムにしかできない機能についてわかりやすく説明しました。加えて、直進カット性のあるフィルムと通常フィルムを手で切ってもらい、その違いを体験してもらいました。

「なぜ、まっすぐ切れた方がいいのか?」の説明を行った後、直進カット性のあるフィルムを使い、皆にオリジナルの袋を作ってもらいました。「家でも同じものが作りたい」「楽しかったから、また来てほしい」などの声もあり、楽しく学んでもらうことができました。
なお、10月にも港区立笄小学校(東京都)で同様の授業を行いました。

この取り組みも4年目を迎えました。小学校低学年への授業が中心になっていますが、プラスチックフィルムの機能や役割を体験やワークショップを通して、楽しく学ぶ機会になっています。

帝京大学小学校での出張授業の様子

帝京大学小学校での出張授業の様子

明治期の紡績業を研究する筑波大学附属駒場高等学校2年生に当社社史を紹介
(東洋紡 総務部)

2023年5月16日、筑波大学附属駒場高等学校2年生の5人が本社を訪問し、総務部長が取材を受けました。

同校では、「総合的な探求の時間」という授業の一環で、生徒さん自らがテーマを設定し、小グループで関西地域研究を行っています。訪問した5人は、「明治期の紡績業」をテーマに研究を進めており、大阪紡績会社を前身に持つ当社に関心を持ちました。

当社からは、大阪紡績会社をはじめ、当社創業者の渋沢 栄一さんの思いなどについて説明しました。生徒さんからは、「大阪紡績会社が他の紡績会社に比べて優位に立っていたのはなぜか」「なぜ日本の紡績業は急速な発展が可能だったのか」などの他、「東洋紡が、紡績業から関連する他分野へ事業拡大した意図は?」との質問がありました。

翌日の5月17日には、大阪市中央区の綿業会館に案内しました

翌日の5月17日には、大阪市中央区の綿業会館に案内しました

敦賀商工会議所主催「まちゼミ」 事業所見学会実施
(東洋紡 敦賀事業所)

2023年3月3日、敦賀商工会議所が主催する「敦賀まちゼミ」を通じて工場見学会を行いました。
今回は、敦賀市在住の一般の方13人の参加がありました。事業所の概況説明をした後、展示室「N Room」、つるがフイルム工場、事業所構内を歩いて見学しました。

参加者の方は「東洋紡=繊維を作っている会社」というイメージが強いようで、「今回、敦賀事業所で作っているものが身近に使われていることを知り、驚きました」という声がたくさんありました。

  • 「まちゼミ」とは、市内の店主や企業が講師となり、専門的な知識や情報を受講者に伝える少人数制の無料講座。講座を通じたコミュニケーションにより、事業者と地域の方との信頼関係を築くことを目的とした事業で、全国で開催されています。

敦賀商工会議所主催「まちゼミ」 事業所見学会実施

敦賀高校1年生 企業見学会
(東洋紡 敦賀事業所)

2022年11月1日、敦賀高校 情報経理科の1年生29人を対象に企業見学会を行いました。環境・エネルギーに 関する施設での取り組みを学ぶことを目的とした見学会で、当事業所の概要に加え、事業所の自家発電や世界でのエネルギー利用について講義を行いました。 なぜ当事業所では自家発電が必要なのかなど、参加された生徒の皆さんは興味深く聞いていました。

敦賀高校1年生 企業見学会

敦賀高校1年生 企業見学会

西公民館寿学級 企業見学会
(東洋紡 敦賀事業所)

2022年10月11日、寿学級の51人が当事業所へ見学に来られました。寿学級とは西地区の高齢者の方を対象に開催している講座や教室のことです。

展示室「N Room」と構内のバス見学を行い、製品や事業所の規模を知っていただくことができました。長く敦賀にお住まいの皆さんですが、「今まで何を作っているのかよく知らなかったが、今回知ることができた」という声も聞かれました。

西公民館寿学級 企業見学会

小学生に楽しく学んでもらう「キャリアパスポート」出張授業を実施
(東洋紡 パッケージング事業総括部)

2022年9月14日、東京都の私立帝京大学小学校にて「プラスチックフィルムの役割と環境対応」と題して「キャリアパスポート」*の一環となる出張授業を実施しました。

小学2年生24人に、当社の事業紹介とともに、プラスチックフィルムの種類や特長、特にプラスチックフィルムにしかできない機能についてわかりやすく説明しました。加えて、多層で構成されたフィルムの剥離体験と素材の違いによるにおい漏れ実験を行い、最後に「使ったあとはポイ捨てせずにリサイクルをしましょう」と呼び掛けました。

剥離体験では、フィルムをはがすのに苦戦しながらも複数のフィルムが重なって1枚の袋ができていることを体感。子どもたちからは「ほかのお菓子の袋でもやりたい」「お家に帰ってお母さんに教えてあげる」などの声が聞かれ、プラスチックフィルムについて楽しく学んでもらいました。
なお、10月にも笄小学校(東京)で同様の授業を行いました。

  • 「キャリアパスポート」とは、児童生徒が、小学校から高等学校までのキャリア教育に関わる諸活動について、特別活動の学級活動およびホームルーム活動を中心として、各教科等と往還し、自らの学習状況やキャリア形成を見通したり、振り返りながら、自身の変容や成長を自己評価できるよう工夫されたポートフォリオのこと。
帝京大学小学校での出張授業の様子

帝京大学小学校での出張授業の様子

におい漏れ実験で、においの違いを体験しました

におい漏れ実験で、においの違いを体験しました

半透膜に関わる技術と理系キャリアについての出張授業を実施
(東洋紡 サステナビリティ推進部、環境ソリューション事業総括部、岩国機能膜工場)

2022年9月3日、神戸龍谷高等学校 特進グローバル理系コースの生徒23人を対象に、半透膜に関わる技術と理系キャリアについて出張授業を行いました。

まずは当社創立からの歴史や事業内容とともに、サステナビリティに向けた取り組みを紹介し、「半透膜による浸透現象」と題した講義では、実験器具を用いて浸透現象や半透膜の働きを解説、水の少ない地域で使用されている海水淡水化プラントや半透膜製造工程の様子を紹介しました。また生徒の皆さんには、当社の逆浸透現象体験機「アクアフムフム」を用いて、半透膜で海水から水を取り出す仕組みを体験してもらいました。後半の授業では、キャリア教育の一環として、理系分野に興味を持ったきっかけや学生生活、会社での仕事の様子や、海外での体験談などを紹介しました。

和やかな雰囲気の中、生徒の皆さんは熱心なまなざしで講師の説明に耳を傾け、休み時間や授業後には講師に質問をする姿も見られました。生徒が「アクアフムフム」のペダルを一生懸命に漕ぐ様子や楽しそうな笑い声は、とても印象的でした。授業を受けた生徒からは、「授業を楽しみに、ずっと“ワクワク”していた。まず勉強を頑張って本当にやりたいことを見付け、人生をもっと楽しみたい」「将来どんな企業に就職するかイメージするきっかけとなった」「東洋紡が環境や世界に貢献していて、とても素晴らしい会社と思った」などの感想が寄せられました。また、参加した当社メンバーにとっても非常に良い機会となりました。今後も次世代を担う生徒さんたちとともに学ぶ機会をつくります。

「夏休みジュニア科学教室」を開催
(東洋紡 岩国事業所)

2022年8月5日に、山口県の小中学生を招き、(公財)やまぐち産業振興財団と合同で「夏休みジュニア科学教室」を開催しました。

山口県は、理系人材を育成することを目的に、県内の大学や企業に依頼して科学の面白さを体験してもらう「夏休みジュニア科学教室」を県内各所で開催しており、岩国事業所もこれに賛同して本教室を行いました。

定員を超える多くの応募がありましたが、当日は小中学生19人と保護者の方が参加しました。半透膜を使った浸透の実験体験では、講師として参加した従業員の優しく寄り添った対話のお陰で、子どもたちはリラックスした様子でした。講師、子どもたち、保護者が互いに協力しながら実験を進め、会場が一体となっていました。科学教室が終わった後、参加者から「楽しかった」「友達が増えて良かった」など、うれしい声をたくさん頂きました。

福井テレビ「はじめてばこ」プロジェクトへ協賛
(東洋紡 敦賀事業所)

2021年から、福井テレビの企画「はじめてばこ」プロジェクトに敦賀事業所として協賛しています。

「はじめてばこ」プロジェクトは、生まれてくるすべての子どもたちを祝福するプロジェクトです。「10年後、20年後も大切にしたくなる、特別な箱」を赤ちゃんの生まれたご家庭にプレゼントするもので、広島からスタートし全国に広がりを見せています。

「はじめてばこ」に同梱できる協賛企業商品として、当社ポリエステルフィルム「オリエステル®」使⽤の「においバイバイ袋®」を提供しています。これは嫌なにおいを1秒でねじって防ぐ防臭袋で、赤ちゃんの使用済みおむつなどを入れるのに活躍することでしょう。

子どもの成長とともに、大切なはじめての記念品で「はじめてばこ」が一杯になりますように!

福井オリジナルデザインの「はじめてばこ」

福井オリジナルデザインの「はじめてばこ」

新型コロナウイルス感染症への対応

新型コロナウイルス感染症の感染拡大に際し、東洋紡グループは保有する製品やサービスの提供を通じて社会に貢献しています。