東洋紡とHMT、うつ病関連バイオマーカー用酵素の量産技術を確立

2017年10月19日 製品・展示会

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東洋紡株式会社
ヒューマン・メタボローム・テクノロジーズ株式会社

 東洋紡株式会社 (本社: 大阪府大阪市、代表取締役社長: 楢原誠慈、以下東洋紡) とヒューマン・メタボローム・テクノロジーズ株式会社 (本社: 山形県鶴岡市、代表取締役社長: 菅野隆二、以下HMT) は、共同研究により、うつ病関連バイオマーカーの測定に使用される酵素の量産技術を確立しました。今後、東洋紡はこの酵素をHMTに提供し、HMTは本バイオマーカーを測定する研究用試薬キットの製造・販売を行います。

バイオマーカー

※バイオマーカー 血液や尿などの体液や組織に含まれるタンパク質、遺伝子、代謝物質などの生体内の物質で、病気の進行や治療の指標となるもの

1.背景

 うつ病の患者数は全世界で3億2,200万人※1、国内での経済損失額は年間約3兆円※2に上ると言われています。
 現在、うつ病の診断は専門医による問診が中心ですが、発症の背景や症状が多岐にわたるため、確度の高い診断は容易ではありません。一方、HMTらの研究によって、血液中のリン酸エタノールアミン (PEA) の濃度がうつ病の病状に応じて変動することが判明し、うつ病診断を支援するバイオマーカーとしての有用性が示唆されています。

※12015年 WHO調べ
※22011年 学校法人慶応義塾 『平成22年度厚生労働省障害者福祉総合推進事業補助金 「精神疾患の社会的コストの推計」 事業実績報告書』より

2.経緯

 血液中のPEA濃度を測定するには、特定の分析機器が必要でした。そこでHMTは、汎用の分析機器でも測定できる、酵素を利用した研究用試薬キットの開発を進めています。本キットを使用することにより、多くの医療機関・検査機関で迅速かつ容易にPEA濃度が測定できることになります。
 診断薬用酵素の製造に実績のある東洋紡は、HMTと共同研究を進め、このたび、本キットで使用される酵素の量産技術を確立しました。東洋紡は2017年11月より、同酵素をHMTに継続的に提供していきます。

3.今後の予定

 東洋紡は今後、HMTが販売する研究用試薬キット向けに継続的に酵素を提供していくとともに、次のステップとなるうつ病の体外診断用医薬品開発の支援も行います。HMTは、2018年度中に幅広い研究機関へ本キットを販売するために、製造販売体制の構築を進め、うつ病の診断に新たな可能性を広げることを目指します。

<参考資料>

■会社概要

【東洋紡株式会社】
本社所在地 大阪府大阪市北区堂島浜二丁目2番8号
代表者 代表取締役社長 楢原誠慈
証券コード 3101 (東証1部)
事業内容 フィルム・機能樹脂、産業マテリアル、ヘルスケア、衣料繊維分野における各種製品等の製造、加工、販売。 プラント・機器の設計、制作、販売。各種技術・情報の販売。
【ヒューマン・メタボローム・テクノロジーズ株式会社】
本社所在地 山形県鶴岡市覚岸寺水上246番地2
代表者 代表取締役社長 菅野隆二
証券コード 6090 (東証マザーズ)
事業内容 メタボローム解析事業(メタボローム解析試験の受託)
バイオマーカー事業(バイオマーカーの探索および診断、医薬品開発分野での事業化)

以上

本件に関するお問い合わせ先

<リリースに関するお問い合わせ先>
東洋紡株式会社
コーポレートコミュニケーション部

TEL06-6348-4210
FAX06-6348-3443

MAILpr_g@toyobo.jp

ヒューマン・メタボローム・テクノロジーズ株式会社
経営管理本部

TEL03-3551-2180
FAX03-3551-2181

MAILinvre1@humanmetabolome.com

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