人権の尊重

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人権の尊重

マネジメントアプローチ

考え方・方針

人権を尊重することは、東洋紡グループが社会の一員としての責任を果たすとともに、人々から信頼される企業としてあり続けるために欠くことのできない取り組みです。中でも、当社グループの重要なステークホルダーである従業員やお取引先さまの権利を尊重することは、いきいきと働く上で必要不可欠です。これは、私たちが大切にする「1/3思考」の事業基盤強化にあたります。このように重要な課題であるとの認識から、当社グループは企業行動憲章の10原則に「4.人権の尊重」「6.従業員の活躍」を掲げるとともに、関連する事項を経営基盤(マテリアリティの前提となる基本事項)、マテリアリティとして位置付け、取り組みを進めています。その意思表明として、当社グループは2020年1月に国連グローバル・コンパクトに署名しました。「国連グローバル・コンパクト」は、各企業が責任ある企業市民としてグローバルな課題を解決し、持続可能な成長を実現するための世界的な枠組み作りに参加する自発的な取り組みです。署名した企業は、「人権」「労働」「環境」「腐敗防止」に関する4分野10原則に賛同するトップのコミットメントのもとに、その実現に向けて努力を継続することが求められます。当社グループは、国連グローバル・コンパクトの10原則や国際的な要求事項を鑑み、2020年10月、「東洋紡グループ企業行動憲章」を改定するとともに、「東洋紡グループ人権方針」を策定しました。また当社グループは、事業活動を行う国や地域の定める法令に従い、最低賃金を超える適切な賃金を支払います。

  • ※ 1/3思考とは、「現在」「未来」「事業基盤」の3つの視点をそれぞれ並行して考えること

<東洋紡グループ人権方針>

東洋紡グループは、企業理念体系『PVVs』の要である『順理則裕』の精神のもと、140年近い歴史の中で、その技術を通じて、時代のニーズと課題に応え、事業を発展させてきました。

そして現在、「素材+サイエンスで人と地球に求められるソリューションを創造し続けるグループ」になることをビジョンとして掲げ、社会の課題解決に積極的に貢献し、社会にとっての価値を創造し続けることにより、「社会をゆたかにし、自らも成長する」会社に進化したいと考えています。

「人権を尊重すること」は、当社グループが、めざす姿になるために欠かすことのできない要素の一つであると考えており、「東洋紡グループ企業行動憲章(以下、行動憲章)」および「東洋紡グループ社員行動基準(以下、行動基準)」において、「人権・ダイバーシティの尊重」を謳い、人権を尊重し、多様性から生まれる価値を最大化していくことを掲げています。

この東洋紡グループ人権方針(以下、本方針)は、「行動憲章」、「行動基準」に基づいた人権への取り組み方針について述べたもので、当社グループのすべての取締役・監査役および執行役員・従業員に適用されます。

また、東洋紡グループは、社会のよき一員として、人権尊重の重要性を改めて認識し、役員・従業員を始め、あらゆるステークホルダーの基本的人権を尊重するよう努力します。

  1. 人権尊重に関連した規範や法令の遵守
    東洋紡グループは、世界の全ての人々が享受すべき基本的人権について規定した「国際人権章典」、労働における基本的権利(結社の自由及び団体交渉権、強制労働の禁止、児童労働の実効的な廃止、雇用及び職業における差別の禁止)を規定した国際労働機関(ILO)の「労働における基本的原則及び権利に関するILO宣言」等の人権に関する国際規範を支持、尊重します。

    また、本方針は国連「ビジネスと人権に関する指導原則」に則り、策定いたしました。

    当社グループは、事業活動を展開する各国・地域で適用される法令を遵守します。なお、国際的に認められた人権と各国・地域の法令に矛盾がある場合は、国際的な人権原則を最大限尊重するための方策を追求します。
  2. 事業活動全体を通じた人権尊重の責任
    東洋紡グループは、他者の人権を侵害しないこと、事業活動を通じて起こり得る人権への負の影響を最小化すること、そして事業活動を通じて積極的に人権尊重の実践を広げていくことに取り組みます。
  3. 人権デュー・デリジェンスの実施
    東洋紡グループは、人権への負の影響を最小化するため、人権デュー・デリジェンスを実施することの重要性を認識しています。この認識に基づき、今後、人権デュー・デリジェンスの仕組みを構築します。
    なお、仕組みの設計はこれからですが、人権デュー・デリジェンスには、事業活動やバリューチェーン上における人権への顕在的または潜在的な負の影響の特定、防止、軽減、ならびに実施した措置の社内プロセスへの統合、また一連の取り組みを公表することを含みます。
  4. 是正・救済
    東洋紡グループが人権に対する負の影響を引き起こした、または負の影響を助長したことが明らかになった場合は、適切な手段を講じ、その是正と救済に取り組みます。また、当社グループが直接的に人権への負の影響を助長していない場合であっても、事業を通じて、当社グループのビジネスパートナー、あるいはその他の関係者が人権への負の影響と直接的な関連がある場合、人権を尊重し、また侵害しないよう、ステークホルダーと協力しながら改善に努めています。
  5. ステークホルダーとの対話・協議
    東洋紡グループは、「行動憲章」、「行動指針」、その他の方針・ガイドライン等で規定した取り組みを通じ、人権尊重の取り組みを推進します。また、当社グループは、顕在化した、または潜在的な人権への負の影響に関する対応について、関係するステークホルダーとの対話と協議を行います。
  6. 役員・従業員に対する教育
    東洋紡グループは、本方針が企業活動全体に定着するように必要な各種手続きに反映するとともに、本方針が正しい理解に基づき、実践されるように、役員・従業員に対して適切な教育・研修を行います。
  7. 情報の開示
    東洋紡グループは、本方針に基づく人権尊重の各種取り組みをウェブサイトや各種レポートにおいて適時報告します。
  8. 人権に関する重点課題の選定
    東洋紡グループは、社会状況の変化などにより、取り組むべき人権に関する具体的な課題も変わり得るため、ステークホルダーや外部専門家との対話と協議を行い、重点課題の見直しを図ります。

以上

2020年10月26日
東洋紡株式会社
代表取締役社長 社長執行役員
楢原誠慈

関連する方針など

目標とKPI

<目標>

  • 東洋紡グループ全体で、基本的人権と多様性の尊重に取り組み、従業員にも研修等を通じ浸透を図ります。
  • この取り組みを通じ、公正で、社会から信頼される企業を目指します。

<KPIと実績>

取り組み項目 KPI 目標(2025年度) 実績(2019年度)
  • 人権侵害の回避
  • 児童労働、強制労働の禁止
  • 人権関連法規制(「現代奴隷法」等)への対応
  • 雇用処遇における均等、均衡待遇の徹底
  • ダイバーシティ&インクルージョン
  1. 人権教育・研修の実施状況
  1. 単体従業員の20%を対象に1回/年
  1. 障がい者雇用率の達成状況
  1. 2.3%
  1. 2.2%

取り組み

苦情処理・内部通報制度の設置

「苦情処理委員会」や内部通報制度「コンプライアンス相談窓口」において人権関連の相談・通報を受け付けています。これらの窓口を安心して利用できるよう、相談者の氏名等のプライバシーを守ること、相談・通報により相談者に不利益が生じないことを保証しています。また、コンプライアンスアンケートを通じて人権問題の早期把握・解決に努めています。

労働者の権利の尊重

● 結社の自由と団体交渉権の尊重

東洋紡グループは、国連グローバル・コンパクトへの参加に基づき、結社の自由と団体交渉権を尊重しています。

「TOYOBO PVVs」を実現することを労使共通の目標と定め、建設的かつ安定した労使関係の構築に努めています。当社はユニオンショップ制の労働組合を結成しており、労使で合意した労働協約において「労働組合への加入が認められている従業員」は全員労働組合に加入しています。当社労働組合は全ての組合員を代表しており、また労使間の交渉結果は全ての組合員に無条件に適用されます。なお、管理職などマネジメントレベル以上の従業員は労使合意により加入が認められておらず、全従業員の組合加入率は86.2%(2019年度)となっています。

  • ※ 職場において労働者が必ず労働組合に加入しなければならないという制度

● 労使の対話

「TOYOBO PVVs」の実現に向けて労使間で率直な議論を行う場を重ね、社員一人一人が生きがい・働きがいを持つための基盤づくりを推進しています。労働組合(本部)と会社による「中央経営協議会」を年1回、また「支部経営協議会」として全国8支部で各1回開催しています。組合側は本部役員が、また会社側は、中央経営協議会は社長が、支部経営協議会はそれぞれ統括役員が参加します。通常は対面形式で開催しますが、2020年度はコロナ禍であることを鑑み、書面で開催しました。労使協議では経営状況、賃金増額改定、労働環境状況などのテーマで議論を行いました。

サプライチェーンにおける人権尊重

「CSR調達ガイドライン」では、お取引先さまの選定にあたって人権に関する事項(児童労働・強制労働や、LGBTを含むあらゆる属性の人々への差別を禁止するなど)を考慮することを明記しています。

過度の労働時間の削減

従業員が意識を変えて効率的に働き、仕事と私生活の充実を実現できるよう、「働き方改革」に取り組んでいます。

多様性と機会均等の向上

東洋紡グループでは、働き方・キャリア・性別・国籍・人種・信条の異なる人たちの中にあって、お互いを認め合い、協力して目標に向けた努力をすることが個人と組織の成長につながると理解しています。異なる意見、多様な人材の存在価値を認め合い、高い目標へと力を合わせて努力することを大切にしています。

労働基準の不順守への対応

単位 集計範囲 2016年度 2017年度 2018年度 2019年度
重大な法令・ルール違反数 グローバル 0 0 0 0
コンプライアンスに関わる
事故・事件で刑事告発件数
国内合計 0 0 0 0

社内浸透の取り組み

東洋紡グループは、「東洋紡グループ企業行動憲章」の英語版・中国語版を作成し、世界中の従業員が同じビジョンを共有できるよう社内浸透に取り組んでいます。

また従業員向けの「東洋紡グループ コンプライアンスマニュアル」を通じて、「人権尊重」「差別禁止」「児童労働・強制労働禁止」「個人情報保護」に関するルールや事例の周知を図っています。

さらに、人権尊重に関する勉強会などを開催し、従業員の人権意識向上を図ってきました。2019年度には、グループ会社従業員を対象とした、外国人労働者の人権に関する教育・啓発を実施し、各社のお取引先さまに対しても取り組みを求めていくよう指示しました。