東洋紡バイオテクノロジー研究財団 平成29年度の研究助成贈呈式を実施
(公財)東洋紡バイオテクノロジー研究財団(理事長:津村準二)は、平成29年度の研究助成の贈呈者を別表の通り決定し、2月14日に東洋紡の本社で贈呈式を行いました。本年度は、バイオテクノロジー分野の若手研究者7人に対し、総額3,600万円の研究助成金を贈呈します。
当財団は、東洋紡の創立百周年を記念して設立された研究助成団体です。海外留学を助成する「長期研究助成」の受贈者は、本年度を含めて累計194人を数え、受贈者はバイオテクノロジーの研究や教育の第一線で活躍しています。
1.研究助成贈呈式
2月14日の贈呈式には、理事長の津村準二(東洋紡株式会社 相談役)のほか、評議員の上乃 均(同 常務執行役員 バイオ・メディカル本部長)が出席。受贈者に目録を授与し、留学先での研究に向けて応援の言葉を送りました。
贈呈式出席者の皆さんと関係者
理事長 津村準二 あいさつ
当社のバイオ事業は、化学繊維の原料となるパルプの廃液処理に酵母を用いる研究を始めたことがきっかけとなり、診断薬用酵素や遺伝子組み換え酵素の研究開発へと発展してきました。当財団の助成金が、受贈者の皆さんの留学と研究の一助となり、バイオテクノロジーの発展に有意義な成果をもたらすことを切に願っています。
受贈者のコメント
(橋本 講司さん)
人工塩基対を利用したタンパク質発現技術は、世界に未だ前例のない技術です。私は留学を通してこの技術を確立し、今までの抗体作製研究の知識と組み合わせることで、独自のバイオ医薬研究を展開することを目標としています。
(山下 歩さん)
本研究では、脳内ネットワークに基づいた数理モデルを構築し、なぜ注意が持続できないのか、どうすれば注意を持続させられるのか、を理論的に考える土台を作成します。最終的には、このモデルに基づいた最適な学習法の開発など、現場に還元できる研究を行いたいと考えています。
2.長期研究助成受贈者
受贈者の氏名、所属、留学先、研究テーマは次の通りです。
氏名 | 所属 | 留学先 | 研究テーマ |
---|---|---|---|
李 勇燦 リ ヨンチャン |
東京大学大学院 理学系研究科 |
Max Planck Institute of Biophysics |
クライオ電子顕微鏡を用いたアミノ酸輸送体の構造研究 |
橋本 講司 ハシモト コウジ |
東京大学大学院 総合文化研究科 |
The Scripps Research Institute |
人工塩基対を利用した遺伝暗号拡張による新機能バイオ医薬創出基盤の構築 |
内村 元昭 ウチムラ モトアキ |
大阪大学大学院 生命機能研究科 |
Princeton University, Neuroscience Institute |
予測的物体認知の神経メカニズム |
山下 歩 ヤマシタ アユム |
株式会社国際電気通信 基礎技術研究所 |
Boston University School of Medicine | 脳内ネットワークに規定される脳状態の ダイナミクスによる持続的注意メカニズムの解明 |
永井 友朗 ナガイ トモアキ |
東北大学大学院 生命科学研究科 |
Alternative Energies and Atomic Energy Commission, France | 上皮-間葉転換における中心体の再配置 機構の解明 |
アラム タニムル | 名古屋大学 理学研究科 |
Massachusetts Institute of Technology Department of Biology | 哺乳動物のDysferlin を用いた肢帯型 筋ジストロフィーの治療法の開発 |
豊田 峻輔 トヨダ シュンスケ |
山梨大学大学院 総合研究部医学域 |
Institute for Molecular Medicine Finland FIMM, University of Helsinki |
双生児を用いた認知・社会性における 分子遺伝学的研究 |
以上
本件に関するお問い合わせ先
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