~人工神経のグローバル市場を視野に~神経再生誘導チューブを米国市場へ積極展開

2022年4月14日 製品・展示会

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 当社は、神経再生誘導チューブ(以下、「本製品」という)を2022年より米国市場に積極的に展開します。米医薬品・医療機器大手のBaxter International Inc.のグループ会社であるSynovis Micro Companies Alliance Inc.(以下「シノビス社」)と共同で、2022年1月11日からカールスバッド(カリフォルニア州)で開催された米国手外科学会・米国末梢神経学会・米国マイクロサージャリー学会の3学会合同大会において、本製品の販促活動を実施しました。

会議1

 

会議2

 <米国手外科学会・米国末梢神経学会・米国マイクロサージャリー学会の3学会合同大会の様子>

 本製品を含む人工神経の世界市場は2021年時点で約15万本と推定され、年率約15%で成長を続けています※1。米国はこのうち約7割を占める世界最大の市場です。当社は、シノビス社と連携し、本製品の国内での上市以来、これまで蓄積してきた治験や市販後調査、臨床データ等※2・※3を米国でのさまざまな学会を通じて積極的に紹介するなど、販促活動を本格的に推進します。今後、米国各地で開催される学会(米国マイクロサージャリー学会、米国手外科学会、米国形成外科学会など)で紹介する予定です。

 本製品は、外傷等による末梢神経断裂・欠損部における神経再生の誘導と機能再建を目的に使用される医療機器です。ポリグリコール酸製のチューブ内にコラーゲンをスポンジ状に形成する方法を採用しており、断裂した神経が再建するための伸長を積極的に促進させるための環境・足場の提供を実現します。コラーゲンのスポンジ状構造は、神経細胞の増殖にも有効であることが確認されています。既に海外で販売されている合成素材から成る人工神経(吸収性神経誘導管)製品は、素材が体内で分解される際に生じる生成物が炎症反応を招く事例が報告されていますが※4、本製品については、体系的に文献検索をした結果において、こうした事例は見出せません。自家神経移植のように健常な部位の神経を採取する必要がないため、手術時間を短縮するとともに、患者の負担軽減にも寄与します。

 当社は、2025年を目標に本製品の生産能力を現在の約3倍に高めるとともに、コスト削減や臨床適用領域の拡大に努めます。米国をはじめ、引き続き伸長が見込まれる人工神経のグローバル市場の需要に応えるために製造・販売の取り組みを強化し、人工神経分野におけるリーディングカンパニーを目指していきます。

※1:    Global Nerve Conduit, Nerve Wrap and Nerve Graft Repair Product Market Growth 2021-2026
※2:    本製品の添付文書
※3:    Kusuhara H, et al. A clinical multi-center registry study on digital nerve repair using a biodegradable nerve conduit of PGA with external and internal collagen scaffolding.、Microsurgery. 2018;1–5.
※4:Kehoe S, et al., FDA approved guidance conduits and wraps for peripheral nerve injury:A review of materials and efficacy、Injury, Int. J. Care Injured 43 (2012) 553–572.

 

 

 

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