~ラベル台紙のマテリアルリサイクルを促進し、循環型経済の実現に貢献~ポリエステル系合成紙「カミシャイン® 離型フィルム」のリサイクル技術を開発
当社は、ペットボトル再生原料を使用したポリエステル系合成紙「カミシャイン®」シリーズのうち、タックラベルのセパレーター(ラベル台紙)用途に展開している「カミシャイン® 離型フィルム」のリサイクル技術を新たに開発しました。「カミシャイン® 離型フィルム」の再生原料を使用した「カミシャイン®」シリーズ製品について、2022年4月より顧客への提案を本格化し、2023年度中の市場投入を目指します。
セパレーター向け「カミシャイン® 離型フィルム」
タックラベルの構造(イメージ)
「カミシャイン®」は、紙のような外観や印刷適性を持ったポリエステル系合成紙です。ペットボトル再生原料を25%以上使用するとともに、独自の空洞化構造により一般的なPETフィルムと比べて約30%軽量化するなど、環境負荷軽減に貢献する製品として、2015年の発売以来、食品や日用品のラベル向け合成紙として幅広く採用されてきました。
日用品の容器や食品パッケージなどに使用されるタックラベルは、ラベル表面シール部の「表面基材」および粘着剤、台紙部の「セパレーター」の三層から構成されます。このうちセパレーターは、ポリエチレン樹脂などでコーティングされた紙製であることが多く、異素材が混ざっているためマテリアルリサイクルが困難で、商品にラベルを貼る工程において表面基材を剥がした後は廃棄・焼却されることが一般的でした。
当社は、2020年より、表面基材向け「カミシャイン®」に加えて、セパレーター向けに独自のコーティング加工を施した「カミシャイン® 離型フィルム」のサンプル提供を開始。このほど、当社が長年培ってきたフィルムの製膜・加工技術を駆使することで、使用・回収後の「カミシャイン® 離型フィルム」をマテリアルリサイクルしたPET樹脂を原料に使用して、従来品と同等の性能を持つ「カミシャイン®」シリーズを製造する技術を新たに開発しました。ラベルの貼り付け工程における、セパレーターの廃棄量削減に貢献します。
今後、ペットボトルと「カミシャイン® 離型フィルム」の再生原料を併せて使用した「カミシャイン®」シリーズ製品について、2023年度中の市場投入を図ります。ポストコンシューマー材料※の使用率を高めた「カミシャイン®」シリーズの販売拡大に積極的に注力することで、循環型経済の実現に努めていきます。
※ ユーザーが製品を使用した後に回収された材料のこと
以上
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