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日本化学会 2022年度「第71回化学技術賞」を受賞~環境にやさしいアルミニウム系ポリエステル重合触媒により循環型社会の実現に貢献~

2023年1月18日 企業情報

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 当社は、このほど、「アルミニウム系ポリエステル重合触媒の開発と工業化」に関し、国内最大の化学系学会である公益社団法人日本化学会より、2022年度の「第71回化学技術賞」を受賞しました。本賞は、日本の化学工業の技術に関して特に顕著な業績のあった者を表彰するものです。

 一般的なPET(ポリエチレンテレフタレート)樹脂の製造時に用いられる触媒は、アンチモンなどの重金属化合物が主流でしたが、当社は2002年、世界で初めて、アルミニウム系の重合触媒「TOYOBO GS Catalyst®」を開発。2017年には、PET樹脂製造最大手であるタイのインドラマ・ベンチャーズと重合技術や特許に関するライセンス契約を締結するなど、グローバルな展開を行ってきました。重金属を含まない「TOYOBO GS Catalyst®」を使用して製造したPET樹脂は、環境負荷の軽減に貢献することに加え、その優れた熱安定性により、溶融成形を繰り返しても樹脂の劣化が起こりにくく、リサイクルにも適しています。

 世界的に環境意識が高まる中、PETボトル用途を中心に回収~再利用の産業的な仕組みがいち早く整備されていることなどを受け、PET樹脂のリサイクルの動きは、ボトルのみならず、今後、繊維やフィルム、成形品などの用途でも拡大することが見込まれます。かかる背景のもと、当社の「TOYOBO GS Catalyst®」は、PET樹脂の熱安定性や品位を本質的に向上させ、リサイクルの促進に貢献する革新的な触媒としてグローバルに工業化を達成した点などが高く評価され、今回の受賞に至りました。

 この度の受賞を機に、「TOYOBO GS Catalyst®」の事業拡大に一層努めるとともに、循環型社会の実現に貢献するため、さらなる新技術の開発に取り組んでいきます。

当社 2017年9月21日付ニュースリリース 「PET 世界最大手 インドラマ社に重合技術をライセンス アルミニウム触媒技術をグローバル展開」

 

「第71回化学技術賞」 受賞者

佐藤 万紀 (コーポレート研究所)
久保田 冬彦 (フイルム・機能マテリアルマーケティング戦略総括部)
形舞 祥一 (リニューアブル・リソース事業開発部)
金高 慎也 (フイルム・機能マテリアルマーケティング戦略総括部)
佐々井 珠世 (コーポレート研究所)
所属は2023年1月18日時点

 

「TOYOBO GS Catalyst®」について

「TOYOBO GS Catalyst®」を使用して製造したPET樹脂(写真手前)

「TOYOBO GS Catalyst®」を使用して製造したPET樹脂(写真手前)

 当社が2002 年に開発した、アンチモンなどの重金属を含まない、世界初のアルミニウム系ポリエステル重合触媒です。「TOYOBO GS Catalyst®」を使用して製造したPET 樹脂は、透明度が高く、熱安定性に優れているため溶融成形時の劣化が起こりにくいなど、環境対応性に優れた特長を有しており、飲料用ペットボトルなどに使用されています。

 

以上

本件に関するお問い合わせ先

<リリースに関するお問い合わせ先>
東洋紡株式会社
コーポレートコミュニケーション部 広報グループ

TEL06-6348-4210
FAX06-6348-3443

MAILpr_g@toyobo.jp

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その後、内容が変更になっている場合がありますので、あらかじめご了承ください。

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