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    ―剥がれない印字、消耗品不要、作業コスト削減に貢献する素材として積極提案―

業界初※1、ダイレクトレーザー印字可能な透明容器向けプラスチック素材を新開発
―剥がれない印字、消耗品不要、作業コスト削減に貢献する素材として積極提案―

2025年8月5日 製品・展示会

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 当社はこのほど、業界で初めて※1、ダイレクトレーザー印字が可能な透明容器向けプラスチック素材を新たに開発しました。本プラスチック素材を用いた透明容器は、汎用のUVレーザー等※2を用いたレーザー照射のみで高精細かつ剥がれない印字を実現。インクなどの消耗品を一切使用しないため、インク切れに伴う交換作業を含めた従来の印字コストの削減が可能です。パックご飯やゼリーといった中身の視認性の向上や見た目の訴求が重要となる食品用の透明容器向けを中心として2025年3月より積極的にサンプル提案を進めています。

 

独自の樹脂設計技術を活用した新開発のプラスチック素材により、レーザー印字可能な透明容器のサンプル

独自の樹脂設計技術を活用した新開発のプラスチック素材により、レーザー印字可能な透明容器のサンプル

 

食品包装においては、賞味期限や製造年月日、ロット番号などの情報を消費者に分かりやすく表示することが求められます。従来、パッケージへのインクジェット印刷などが主流でしたが、近年では消耗品が不要であることや改ざん防止に有効であることなどから、レーザーを活用した印字の採用が進んでいます。

 

 当社は2021年に、独自の樹脂設計技術を用いて、これまでレーザー印字に必要とされていたラミネート処理を施すことなく、プラスチックフィルムへのダイレクト印字を可能にするフィルム製品「レザイアTM」を開発。食品や化粧品などの外装ラベル向けに、生産効率向上に貢献する素材としてサンプル展開を進めてきました※3。その過程で、パックご飯などの透明な食品容器本体への印字ニーズが寄せられるようになりましたが、透明な素材へ直接レーザー印字を可能にするためには新しい素材の開発が必要でした。

 

 こうした背景のもと、当社はこのほど、この樹脂設計技術を水平展開し、PETやポリプロピレン、ナイロンなどの透明容器へのダイレクトレーザー印字が可能なプラスチック素材(以下、「本素材」)を新たに開発しました。これまでのレーザー印字に対応したプラスチック素材は有色であることが多く、容器として利用する際に内容物の視認性が低いなどの課題がありました。一方、本素材はレーザー光で透明プラスチックを変色させることができ、レーザー印字対応と容器の透明性を両立します。食品包装に求められる食品衛生法のポジティブリストにも適合し、凹凸面や曲折部など表面形状を選ばず印字可能なため、パック総菜やゼリーなど、中身の見た目の良さなどを訴求できる透明容器に幅広く対応します。また、本素材はプラスチック自体を変色させていることから、アルコールや摩耗で文字が剥がれることが無く、製品のトレーサビリティの確保にも貢献します。

 

 当社は、本技術を活用したフィルムや容器対応素材を開発することで、顧客の幅広い包装ニーズに応じて、外装ラベルから容器本体までさまざまな形状・部位へのレーザー印字に対応可能な製品を取り揃えました。今後、パックご飯、パック総菜、ゼリー、冷凍食品などの包装材向けに展開を進めるとともに、内容物の確認しやすさやトレーサビリティが確保できるといった特長を生かし、食品にとどまらず化粧品や医薬品の包装材、工業用部材など幅広い分野での採用を目指して積極的に提案を進めてまいります。

■展示実績

2025年6月に東京ビッグサイトで開催された「FOOMA JAPAN 2025」では、株式会社キーエンス(本社:大阪市東淀川区、代表取締役社長:中田 有、以下「キーエンス」)のブース内にて本素材を展示。UVレーザープリンターによる印字の実演などを通じて、食品容器への用途提案を行いました。

「FOOMA JAPAN 2025」キーエンス紹介ページ:https://www.foomajapan.jp/exhibitor/detail/645/

 

     

※1: 2025年8月5日時点、当社調べ。
※2: 対応レーザー: YAG、UV、ファイバーレーザー(CO2レーザーは除く)
※3: 2021年12月20日付 当社プレスリリース: https://www.toyobo.co.jp/news/2021/release_1267.html

以上

本件に関するお問い合わせ先

東洋紡株式会社 コーポレートコミュニケーション部 広報グループ
TEL 06-6348-4210
MAIL pr_g@toyobo.jp

※掲載されている情報は、発表日現在のものです。その後、内容が変更になっている場合がありますので、あらかじめご了承ください。

注意事項

本ホームページに記載されている業績見通しならびに事業計画は、各資料発表時点において弊社の経営方針にのっとり入手可能な情報および弊社が合理的であると判断した一定の前提に基づいて作成したものです。したがって、顧客の設備投資の動向、為替相場の動向など、様々な要因の変化により、実際の業績は記述されている見通しとは、異なる結果となり得ることをご承知おきください。