トップメッセージ

人と地球をゆたかにする、東洋紡グループの挑戦と変革

私が経営者として大切にしていることは、東洋紡グループの企業理念『順理則裕』です。この言葉は、創立者・渋沢栄一の座右の銘の一つであり、その意味するところは、「なすべきことをなし、社会をゆたかにする」です。つまり、私たちの製品・サービス、技術でもって、社会課題の解決に貢献することで人と地球をゆたかにし、当社グループも発展するということです。

近年、気候変動への対応や資源循環の促進、人権尊重、多様性の確保といった社会的要請がますます高まる中、当社グループは2022年に「サステナブル・ビジョン2030」を策定し、持続可能な社会の実現に向けた取り組みを加速させています。外部環境の変化を単なるリスクではなく事業機会として捉え、社会とともに、当社グループのレジリエントな成長、発展を実現していきます。

具体的には、脱炭素化や資源循環の潮流に対応し、バイオマス素材やリサイクルプラスチック材料の開発・提供を進めています。フィルム、ライフサイエンス、環境・機能材の3事業を中核に、技術基盤を共有化することで、他社には容易にまねできない独創的な製品・サービスの創出を推進し、競争優位性を築いていきます。

また、2024年2月には「東洋紡グループ人権方針」を改定し、「東洋紡グループダイバーシティ推進方針」を策定しました。ダイバーシティ推進の一環として、LGBTQ+相談窓口の設置や同性パートナーシップ制度の導入など、インクルーシブな職場環境の整備を進め、「PRIDE指標2024」において、最高ランクの「ゴールド」の認定を受けました。
加えて、急速に進化するデジタル・AI技術を積極的に活用し、従業員一人ひとりが主体的に業務効率化と生産性向上に取り組む「TX(東洋紡トランスフォーメーション)」を推進しています。この取り組みは、組織風土の変革やイノベーション人材の育成にもつながる重要な施策です。

このような挑戦と変革を通じて、新たな価値を生み出す源(みなもと)は、当社グループで働く従業員にほかなりません。経営層から従業員までがワンチームとなり、持続可能な社会の実現と、未来を見据えた価値創造、そして企業価値の向上を力強く推進していきます。

ステークホルダーの皆さまには、これからの当社グループの成長にご期待いただけますようお願い申し上げます。

2025年8月29日
東洋紡株式会社 代表取締役社長 社長執行役員
竹内郁夫

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